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■「エラブの海」





 エラブは日本最南端。鹿児島から更に南へ船で一昼夜、沖縄の手前の小さな群島である。その中のある孤島に、老人と二人の娘と男の子が、たった四人で住んでいた。
 大正のはじめこの島に来て、マベ貝で真珠の養殖を始めてから四十年。大自然と斗い海をきり拓いてきた。逞しいこの老人もかれこれ七十歳。今までは水にもぐることも出来ず、二人の娘があとを継いでいる。そして、太陽から生まれたように元気な少年は、珊瑚礁を飛びまわって獲物を捉えたり、珍しい生物を相手に遊んでいた。
 ある朝、少年は岩かげで産卵している亀を発見した。彼は、その卵を温かい砂浜に埋めて、孵える日を楽しみに待つことにした。
 日が暮れると、大人達は、マベ貝に真珠の芯をうめこむ仕事に取掛る。マベ貝は世界一大きな真珠貝で、日本ではこのエラブの海にしかない。芯を入れた貝は、五、六年海の底で眠り、そこで生れた真珠は粒も大きく、艶もいい。
 さて、お盆は一年中で一番くつろぐ時だ。親戚中の者が本島(徳之島)に集まり、祖先の墓の前で御馳走を食べたり、酒を汲んで、陽気に騒いで祖先の霊を慰める。それから斗牛だ。島の人々は「ワイド、ワイド(横綱)」と掛声をかけて自分の牛を応援し、熱狂する。やがてそれも終り、真赤な夕陽が沈む頃、人々は再び自分の島へと散っていく。
 バナナが実り、海の幸に恵まれた豊かなこの楽園にとって、唯一の敵はハリケーンだ。島は、恰度台風の通り道になっていて、せっかく丹精したものをなにもかも浚っていってしまう。
 少年の心配は亀の卵だ。もしや荒波にさらわれてしまったのではなかろうか?
 「ああ、よかった。」
嵐の去った静かな渚に、二匹の亀の子がよちよちと歩いている。亀の子は、生まれながらに自分の住むところを知っていて、一生懸命海へと急いでいるのだ。この小さな生命が、やがておとなになって卵を産みに訪れる頃には、少年も立派に成人していることだろう。




出演 宗善弘、市来敏一 挿入歌 朝崎郁恵
製作 堀場伸世、青木正吉 製作主任 雨宮春好
脚本監督 西尾善介 撮影 潮田三代治、正木凌
録音 国島正男 音楽 小杉太一郎
ナレーター 小沢栄太郎 助手 税所彰、宮内一朗
水中撮影 日映水中撮影班 現像 東洋現像所
日本映画新社製作 東宝株式会社配給
(35mm/カラー/製作年:1960年)












多方面の新聞・雑誌などに掲載されました。



2008年1月25日沖縄タイムス


2008年1月24日読売新聞(九州版)


2008年1月23日読売新聞夕刊(九州版)


2008年1月1日『南海日日新聞』


2007年12月11日『南海日日新聞』


2007年11月30日『南日本新聞』


2007年11月『南海日日新聞』


2007年11日22日『南日本新聞』